近いうちに、鈴木電機のホームページをリニューアルする予定です。
それに合わせて、会社のロゴを新しくつくることにしました。ロゴを変えると話すと、「会社のイメージを変えたいんですか?」と聞かれることがあります。
もちろんそれもあります。しかし、自分の中ではイメージを変える以外の意味もたくさんあるんです。
最初に言ってしまうと、
「鈴木電機は何のために存在している会社なのか」
これをあらためて整理し、言葉にするため。
これまでのnoteでも、水素の話や蓄電池の話、採用の話、サンクスカードの話を書いてきました。
事業のこと、人のこと、組織のこと。それぞれ別々の話に見えるかもしれませんが、自分の中では全部つながっています。その中心にあるものを、今回あらためて形にしたのがブランドづくりでした。
ただ働くだけの会社にはしたくない
以前からずっと思っていたことがあります。それは、ただ働くだけの会社にはしたくない、ということです。
仕事というのは、目の前のことだけを見ていると苦しくなりがちなものです。工事が終わった。納品が終わった。売上が上がった。
これらは、もちろん大切なこと。でも、その積み重ねだけでは、働く人たちはどこへ向かっているのかわからなくなってしまう。
今日の仕事、目の前の作業が、何につながっているのか。自分たちは何を目指しているのか。それが見えないまま働き続けるのは、どこか苦しいものだと思うんです。
電線をつなぐ。その仕事自体はもちろん大事です。でも、その電線がどこにつながっているのか。どんな未来につながっているのか。そこまで見えてはじめて、仕事の意味が生まれるのではないでしょうか。
経営をしている自分自身も同じです。
「工事が無事終わった。よかった。」
それだけでは、足元しか見えていない。先を見ることと、足元を見ること。両方が必要なんだと思っています。
工事会社から、その先へ
では、鈴木電機は何を目指している会社なのか。今回のブランドづくりを通して、その答えが以前よりもはっきり見えてきました。
これまでの鈴木電機は、電気工事や設備工事を行う会社でした。今もそれは変わりません。
これから目指したいのは、「電気工事や設備工事という技術を使って、地域の持続可能性をつくる会社」です。
この考えは、水素の事業に取り組んでいた頃から自分の中にありました。
再生可能エネルギーをどう活用するか。地域のエネルギーをどう循環させるか。どうすれば地域が長く豊かであり続けられるか。その問いをずっと考えてきました。
太陽光も、蓄電池も、省エネも。すべてが今目指したいことにつながっています。
だから自分たちは、単に工事を請け負う会社ではなく、地域の未来を提案する会社になっていきたいと思っています。
81年続いてきたもの
一方で、なにかを変えるだけではありません。変えてはいけないものもあります。
鈴木電機は今年で81年目を迎えます。私はその歴史に誇りを持っています。
那須地域には、昔から那須疏水という水路があり、先人たちは水を引き、田んぼをつくり、地域を豊かにしてきました。そのなかで鈴木電機も、水を引くために必要な電気というインフラを支える役割を担い、地域の発展に尽くしてきました。

地域の発展に関わってきた、その歴史は変わりません。そして、これからも変えてはいけないと思っています。
今回のブランドづくりは、新しいものをつくる作業というより、「受け継いできたものを、未来につなげる作業」でもあると考えています。
ロゴに込めたもの
新しいロゴには、那須疏水の取水口である「頭首工」の形をモチーフとして取り入れました。

緑は地域の自然。青は水。それらを循環させながら地域を支えていく存在。そんな意味が込められています。
キャッチフレーズは、「地域と歩み、未来を拓く」です。
実はこのロゴ、縦にすると「SD」に見えるようにもなっています。鈴木電機(Suzuki Denki)のSDです。
ロゴづくりは思った以上に時間がかかりました。何案もつくってもらい、かなり悩みました。正直、このロゴに決めたときも、「これだ!」と核心を持って決断したわけではありません。
でも不思議なもので、見れば見るほど愛着が湧いてきています。今ではすっかり、自分たちの顔になってくれるいい予感がしています。

ブランドはロゴでは終わらない
今回、自分が考えていたブランドづくりは、ロゴを変えることだけではありません。
社員教育。採用。仕事への向き合い方。会社としての振る舞い。そして、これから働く場所そのもの。
そういったものも含めて、すべてがブランドだと思っています。本当の意味でブランドができるのは、これからです。
新しいロゴを掲げたからといって、翌日から会社が変わるわけではありません。少しずつ言葉にして、行動にして、場所に根付かせて、浸透していくものだと思います。
そのための目印はできました。
自分たちは何者なのか。どこへ向かうのか。何を大切にして地域と関わっていくのか。それを共有するための旗印ができたと思っています。
新しいロゴと、新しい場所
そして今、もう一つ大きな変化があります。それは新社屋への移転です。
これまで鈴木電機は、グループ会社であるバンテックと同じ建物の中で歩んできました。もちろん、そこには良さもありました。
ただ、新しい社屋に移ることで、鈴木電機としての独自色をより強めていけるのではないか。そんな期待感があります。
建物が変わるだけではありません。自分たちのロゴを掲げ、自分たちの空間で、自分たちの言葉を持って仕事をしていく。そう考えると、社長10年目にしてようやく独り立ちできる感覚があります。
一方で、さらなる責任も感じています。少しの不安もあります。でも、それ以上にわくわくしています。
新社屋のコンセプトは「森のオフィス」です。
森と隣接した場所にオフィスがあり、外構には木々を植えています。森から事務所へ、自然がそのままつながっているような空間になりました。
地域の自然。那須の水。そこで働く人たち。訪れてくださるお客さま。これから出会う未来の仲間たち。そうしたものが、ひとつながりになっていく場所にしたいと思っています。
今回のロゴには、那須疏水や地域の水、緑のイメージを込めました。新社屋は、そのブランドを実際の空間として表現していく場所になるのだと思います。
ロゴが変わる。ホームページが変わる。働く場所が変わる。
一つひとつは別々の出来事に見えるかもしれません。でも、自分の中では、すべてつながっています。
電気工事や設備工事という技術を使って、地域の持続可能性をつくる会社へ。
そのために、言葉を整え、ロゴを整え、場所を整えた。
次回は、この新しい社屋について、もう少し詳しく書いてみたいと思います。
なぜ「森のオフィス」なのか。そこでどんな働き方をつくっていきたいのか。そして、この場所が鈴木電機の未来にとってどんな意味を持つのか。
ロゴやブランドの話は、ここで終わるものではありません。
むしろ、新社屋という場所を通して、これから少しずつ形になっていくものだと思うのです。